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HP と Twitter を補完するとともに、互いの密接な連携を図るため、本ブログを開設した。三位一体を目指す。情報提供、広報活動、教育・啓蒙活動の一環として、肩の力を抜き、冗長性を廃し、簡にして要を得た文章を書くよう心がける。
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ガーネット型伝導体における Li イオンの伝導経路
J. Han, J. Zhu, Y. Li, X. Yu, S. Wang, G. Wu, H. Xie, S. C. Vogel, F. Izumi, K. Momma, Y. Kawamura, Y. Huang, J. B. Goodenough, and Y. Zhao, "Experimental visualization of lithium conduction pathways in garnet-type Li7La3Zr2O12," Chem. Commun. (Cambridge, U. K.), 48, 9840-9842 (2012).
DOI: 10.1039/c2cc35089k

ロスアラモス国立研のパルス中性子源 LANSCE の HIPPO で測定した TOF 粉末中性子回折データの MEM 解析に Alchemy と Dysnomia が、散乱長密度分布の可視化に VESTA が使われた。

GSASーAlchemyーDysnomia の組み合わせによる解析の手順を二つの英文マニュアル(未公開)に詳述し、当方のソフトウェアとともに LANSCE に提供して実施した国際共同研究の成果である。固体物理・化学の領域での超ビッグネームであり、リチウム二次電池材料の育ての親である Goodenough 教授との共同研究を通じて、我々の解析技術がガラパゴス化していないことを例証できたのは誠に喜ばしい。マニュアル執筆や頻繁なメールのやりとりでは、すばやく英文を書くという芸が身を助けてくれた。

残念ながら現下の技術では高 Q 領域でとくに顕著となる熱散漫散乱(TDS)を無視しているので、本研究で十分確度の高い散乱長密度分布が得られたとは言い難い。高温における Li+ イオンの不規則分布の傾向が把握できたに過ぎないことを自覚すべきである。リートベルト解析で求まる原子変位パラメーター Uiso のプラスの系統誤差も温度の上昇とともに必然的に増す。今後、TDS 補正にブレイクスルーをもたらす方法論が確立されることを願ってやまない。
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