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HP と Twitter を補完するとともに、互いの密接な連携を図るため、本ブログを開設した。三位一体を目指す。情報提供、広報活動、教育・啓蒙活動の一環として、肩の力を抜き、冗長性を廃し、簡にして要を得た文章を書くよう心がける。
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複数の強磁性体を含む多相試料の粉末中性子回折データの解析
10月30日以来、東北大金研の大山研司准教授のブログ I am not what I am. で、複数の強磁性体を含む粉末中性子回折データ(HANARO で測定)のリートベルト解析における悪戦苦闘ぶりが連載(?)されてきた。RIETAN-FP を解析に利用されていたので少々気になっていたが、最近ようやく一件落着した。次の二点に注意すれば、ここまで手こずらなかっただろう:
  • 多相試料用のひな形ファイルには X 線回折データのリートベルト解析用入力ファイル Cu3Fe4P6.ins を用いる。単相試料用のひな形ファイルを出発点とするのは絶対避けるべきだ。必要に応じて、BiCoO3.ins(反強磁性体の磁気構造解析用ひな形ファイル)と Tl2223.ins(粉末中性子回折データのリートベルト解析の例)を参照する。
  • 等方性原子変位パラメーター B の直後で入力する磁気構造パラメーター(磁気モーメントの大きさ μ、主軸とのなす角 φ)は結晶系(立方、正方、六方、etc.)に依存する。
磁気構造パラメーターを *.ins 中のどこに、どういう順序で入力するかは、RIETAN-FP のマニュアル RIETAN-FP_manual.pdf 中の "Parameters contained in the model function in RIETAN-FP" に明記されている。立方晶系の場合、μ だけを精密化する、言い換えれば a 軸とのなす角は決定できないことに注意する必要がある。

RIETAN-FP は commensurate(整合)かつ collinear な磁気構造を比較的手軽に解析できる。化学的単位胞と磁気的単位胞が一致しない場合でも大丈夫だ(RIETAN-FP_manual.pdf の Chap. 8を参照のこと)。磁性体の粉末中性子回折データのリートベルト解析では、そのようなケースがざっと7〜8割を占めているはずであり、とくに磁気構造解析の初心者にとって利用価値が高い。大いに役立てていただきたい。
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