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HP と Twitter を補完するとともに、互いの密接な連携を図るため、本ブログを開設した。三位一体を目指す。情報提供、広報活動、教育・啓蒙活動の一環として、肩の力を抜き、冗長性を廃し、簡にして要を得た文章を書くよう心がける。
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「粉末X線解析の実際」講習会 2015
一年おきに催してきた伝統と実績のある講習会を今年の夏も開講します:

日本結晶学会講習会「粉末X線解析の実際」

日時:2015年7月13(月)、14(火)、15日(水)
場所: 東京理科大学(神楽坂キャンパス)1号館

企画・プロモーション担当の私が主にプログラムを編成しましたが、諸般の事情から苦心惨憺しました。昨年末から鋭意交渉を重ねた結果、最終的に6名の新講師を迎えることになりました。A・B・C コースに新風が吹き込むのは、リピーターの方々に歓迎されるでしょう。ほぼ同じ内容の講義を再度受講するのでは、ありがたみが薄れますから。

私自身は心ならずも2コマの講義(B コース)を担当せざるを得ませんでした。世代交代の流れに逆らう形となったのは残念ですが、RIETAN-FP の実績と知名度が本講習会の集客を牽引している以上、老骨に鞭打つしかありません。RIETAN-FP については、後継人材の欠如を悟った2010年頃から新機能を次々に投入してきました(「RIETAN-2000 と RIETAN-FP」参照)。それらの内、
  1. Gnuplot による解析パターンの作図(「RIETAN-FP への gnuplot の導入」参照)
  2. 外部プログラムとの連携の強化(「RIETAN-FP v2.5 のお披露目セレモニー」参照)
  3. Williamson–Hall & Halder–Wagner プロットによる結晶子サイズ D とミクロ歪み ε(格子面間隔の変動 Δd/d)の評価(2015年2月2日の新着情報参照)
を講義内容に反映させます。最近習い覚えた LaTeXiTInkscape の連係プレーを駆使し、多くのスライドを更新・追加するつもりです。

Dε の決定機能は通常の粉末X線回折装置でフルに活用でき、装置に由来するブロードニングを自動的に差し引くという利便性を備えている上、gnuplot によるグラフ化を通じ視覚に訴求することから、RIETAN-FP の利用価値を一層高め、多大な波及効果をもたらすと確信しています。二次電池の正極材料、固体酸化物燃料電池、水素吸蔵合金などの微細構造(microstructure)のキャラクタリゼーションに有効であり、大きな表面の発生や固溶体における組成変動の研究にも役立ちます。機能3を実装した RIETAN-FP V2.6 は是が非でも4月中に公開します。

「粉末X線回折講習会の歴史」に詳述した通り、本講習会は19年前にスタートし、今回が12回目にあたります。当初は RIETAN によるリートベルト法を初心者向きに教授し、広く普及させることを目指していたため、開発者の私は3コマもの講義を受け持ちました。「粉末X線解析の実際」初版の上梓(2002年)を境に肥大成長を重ねた末、未知構造解析や MEM・MPF 解析を含む現在の形に落ち着きました。この間、主催はX線分析研究懇談会から日本結晶学会に変わりました。1996年以来、本講習会で粉末回折を学んだ方々は夥しい数に上り、リートベルト解析のユーザーの裾野を広げるのに多大な貢献を果たしました。初版と同様にロングセラーとなっている「粉末X線解析の実際」第2版ともども、我が国における粉末回折の教育と利用促進の重責を担っているといって過言でありません。

RIETAN-FP で得た成果を報告する論文が約200報/年という定常状態を10年近く維持しているという快挙(「RIETAN vs. Z-Rietveld」参照)は、自作ソフトの無償配付、ネットを通じた宣伝、講習会や講演会の開催といった地道な活動の賜です。

粉末構造解析には多種多様な知識や細々としたノウハウが必要不可欠です。周囲に粉末構造解析のエキスパートが見当たらず途方に暮れている学生や上司に解析を丸投げされている技術者には、とくに受講を推奨します。再度聴講した場合でも、その都度、複数の講師から有用な情報が新たに得られるでしょう。また夕刻から始まる Q&A では、かねてから知りたいと思っていることを講師から教えてもらえます。私は三日を通じて Q&A を担当します。

2011年以降、本講習会の人気は一層高まっており、定員にこだわらず、座席に余地がある限り参加者を受け入れてきました。結果として A・B コースの受講者は約200名に達し、2013年には上級の C コースまで定員(160名)を軽く越えてしまいました。今回は有名無実化していた定員を180名に増やし、実態に近づけました。さらに、参加者に配付する講演スライド集の体裁を改善するとともに参加費の大半を値下げし、サービスの向上と経済的負担の軽減を図ります。

参加登録は3月13日(金)から受付けます。奮ってご参加ください。

【事後報告】2015年7月13〜15日の講習会は最終的に201名(Aコース)、214名(Bコース)、172名(Cコース)の参加者を集めました。延べ参加者数587名は本講習会始まって以来の最高記録です。厳密には当日、若干のキャンセルが出たでしょうが、本講習会始まって以来の大盛会だったことに変わりはありません。
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