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HP と Twitter を補完するとともに、互いの密接な連携を図るため、本ブログを開設した。三位一体を目指す。情報提供、広報活動、教育・啓蒙活動の一環として、肩の力を抜き、冗長性を廃し、簡にして要を得た文章を書くよう心がける。
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ORFFE による結合角と二面角の計算
RIETAN-FP の入力ファイル hoge.ins のひな形では、幾何学的パラメーターを計算するためのプログラム ORFFE 用の結合距離計算命令 201 と結合角計算命令 002 についてごく簡単に説明している。通常は非対称単位内の原子を対象に結合距離を計算するための 201 命令だけを (2I5, 15X, I5) という書式で入力すればよい。三つの整数、すなわち

Col. 1–5: 201
Col. 6–7: 非対称単位内の原子の数(独立サイトの数)
Col. 26–30: 10×最大結合距離/Å

はいずれも右詰で入力する。

RIETAN-FP・VENUS システムに同梱した ORFFE (Busing, Martin & Levy, 1964) では、ORFFE を二回続けて実行すると結合距離と結合角が次の2段階で計算される:

1回目: 201 命令を実行した後、特定サイトの結合をすべて組み合わせた 002 命令が hoge.xyz の末尾に追加される。
2回目: 201 命令を再実行した後、002 命令により結合角が計算される(RIETAN-FP_manual.pdf, Appendix D.3を見よ)。

hoge.ins 中に 002 命令を入力せず ORFFE に任せてしまえば、時間の節約になる上、入力ミスを犯さずに済む。ただし、かなり多くの結合角が出力され、hoge.dst が膨れ上がるのを覚悟してほしい。

ORFFE の出力ファイル hoge.dst に記されているように、ORFFE では三つの整数 A, S, C により原子の種類と位置を特定する
An atom is designated by a pair of integer numbers in parentheses (A,1000*C+S).
A is the number of the atom in the list of atomic parameters.
S is the number of the symmetry information to be applied, and C defines the unit-cell translations
hoge.dst に A, S, C の一覧表が出力される。

ORFFE のマニュアルでは、二面角 (dihedral angle) を
Angle between normals to planes defined by atoms 1, 2 and 3, and atoms 4, 5 and 6, respectively. If right-hand fingers are curved so that they can pass successively through atoms 1, 2 and 3 then the thumb is in direction of normal. Sign of angle will be positive if this normal makes an acute angle with vector from atoms 4, 5, and 6.
と定義している。hoge.dst には "Dihedral angle between planes each defined by three atoms" と出力される。

二面角は 003 命令で計算する。hoge.ins には、それら6原子の A と 1000*C+S を原子1, 2, 3, 4, 5, 6の順に5桁ずつ右詰で入力する:

Col.   1–  5: 003
Col.   6–10: A1
Col. 11–15: 1000*C1+S1
Col. 16–20: A2
Col. 21–25: 1000*C2+S2
Col. 26–30: A3
Col. 31–35: 1000*C3+S3
Col. 36–40: A4
Col. 41–45: 1000*C4+S4
Col. 46–50: A5
Col. 51–55: 1000*C5+S5
Col. 56–60: A6
Col. 61–65: 1000*C6+S6

VESTA の Utilities メニューで Geometrical Parameters を選んで、*.ffe 中の結合距離と結合角を結晶模型と対応させれば、6原子の A と 1000*C+S を容易に知ることができる。

ORFFE は分散共分散行列の非対角項まで含めて幾何学的パラメーターの標準不確かさ (standard uncertainty) を計算するため、論文や報告書には ORFFE で計算した値を報告することが望ましい。上述の三命令で計算した値を報告すれば十分だろう。
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