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HP と Twitter を補完するとともに、互いの密接な連携を図るため、本ブログを開設した。三位一体を目指す。情報提供、広報活動、教育・啓蒙活動の一環として、肩の力を抜き、冗長性を廃し、簡にして要を得た文章を書くよう心がける。
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世界の材料科学者トップ100にランクイン
Thomson Reuters は2000〜2010年の間に世界トップクラスの被引用数を獲得した100人の材料科学者を2011年3月2日に発表しました。

TOP 100 MATERIALS SCIENTISTS
SPECIAL REPORT ON HIGH-IMPACT MATERIALS SCIENTISTS

リストアップされた日本人は Fujio IZUMI (National Institute for Materials Science) だけという一人勝ち状態でした。55位です。実績が認められたのは名誉なことと喜んでいる反面、戸惑いと違和感は隠せません。その理由を本音ベースで語りましょう。

2006年6月10日の旧掲示板に次の記事を書き込みました:
5月10日に1時間余りにわたって日本経済新聞の記者のインタビューを受けましたが、6月5日(月)の日経産業新聞にそれに関連する記事が掲載されました。顔写真入り(汗)。他の新聞のための記事作成を提案する電話で知りました。旧聞になる前にお知らせしておきます。

自然科学系の主要学術誌に2000年から2005年8月までに掲載された論文が他の論文にどれだけ引用されたかを日経が調査したところ、私は材料科学分野で日本人として3位にランクされたのだそうです。1位は井上明久東北大学金属材料研究所長、2位は堀田善治九州大学教授でした。
つまり2000〜2005年の被引用数については、私は日本人として3位でした。調査期間が5年も長く、しかも評価方式が異なる Thomson Reuters のランキングで日本人のトップに躍り出たとしても、なんら不思議ではありません。

よりによって私が材料科学分野でトップ100入りしたとは、なんともスキャンダラスな事象です。物質・材料研究機構に勤務しているにもかかわらず、近年、私は材料の研究は眼中になくなっていましたから。「それを言っちゃあお仕舞いよ」とたしなめられるに決まっていますが、正真正銘の事実なのですから仕方ありません。すなわち、どう見ても今の私は materials scientists と称すべき存在でないのです。材料研究に邁進していたら、道楽めいた三次元可視化ソフトの製作に浮気している余裕などないはずです。「では、お前の専門は何だ?」という問いに答えるのは控えておきます。目の色を変えて各種材料の研究に励んでいる日本人が上記のリストに誰も入っていない以上、筆を滑らせて反感を買いたくありません。

ともあれ、被引用数だけから科学者をランク付けする Thomson Reuters の安直な methodology には深刻な欠陥があることが白日の下に晒されました。拙著論文の被引用数の年次変化から断言できるのは「もともと被引用数が滅法多い上、その勢いは年々増す一方」ということだけです。

なお、Thomson Reuters は被引用数がトップ100の化学者を2011年2月10日に発表済みです。

TOP 100 CHEMISTS, 2000–2010
SPECIAL REPORT ON HIGH-IMPACT CHEMISTS

日本人は22位の Ryoji NOYORI (Nagoya University) だけに留まりました。新進気鋭の化学者に奮起していただきたいです。

(本記事は2016年8月26日から2011年3月3日の時点にタイムスリップした Fujio IZUMI が書き散らしたものです)
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