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HP と Twitter を補完するとともに、互いの密接な連携を図るため、本ブログを開設した。三位一体を目指す。情報提供、広報活動、教育・啓蒙活動の一環として、肩の力を抜き、冗長性を廃し、簡にして要を得た文章を書くよう心がける。
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13 回目の恒例行事 at 神楽坂 (2017)
1996年以来ほぼ一年おきに催し、好評を博してきた粉末X線回折の講習会を今年も開講します。


 日本結晶学会講習会「粉末X線解析の実際」

日時: 2017 年 7 月 12 日(水)・ 13 日(木)・14 日(金)
会場: 東京理科大学 神楽坂キャンパス 1号館


同講習会の来歴については、ブログエントリー 「粉末X線回折講習会の歴史」をご参照ください。前回同様、私が独断でプログラムを編成しました。第一線で活動中の研究者に高度な内容を教授していただくとともに粉末X線回折の新潮流に対応するため、実績のあるベテラン研究者(虎谷秀穂、河野正規)と新進気鋭の若手(冨中悟史)に新規講師を依頼しました。

虎谷先生にはAコースで二つの講義を担当して頂きます。Aコース最後の講義では、リートベルト法を使わずに済む新定量分析技術を紹介されます。多相結晶質試料の定量は反応生成物や工業材料のキャラクタリゼーション、工程管理などに広く使われています。昨年末にお会いしたとき、リートベルト法に勝るとも劣らない分析結果が得られると胸を張っておられました。

河野先生(Cコース)は多孔性配位高分子 (金属有機構造体) の専門家です。近年、非対称単位内の原子数が多い配位高分子の結晶構造をシンクロトロン粉末X線回折により次々に決定されました。幾何学的パラメーターに抑制条件を課す構造精密化に長く RIETAN-FP を使って頂いているのは光栄です。原子数の多い有機化合物の未知構造を解くための手続きとノウハウを詳しく教えてくださるでしょう。

冨中先生がCコースで講義される二体分布関数 (Pair Distribution Function: PDF) の解析は将来有望な手法です。PDF 解析は短波長のシンクロトロンX線や Ag Kα 特性X線で測定した広い Q 範囲の強度データを解析することにより古典的構造精密化法であるリートベルト法を補完してくれます。詳しくは2016年10月21日のブログエントリー「第10回 結晶性萌芽材料 粉末回折研究会開催のお知らせ」と当該研究会のアブストラクトをお読みください。冨中先生が鋭意開発中の PDF 解析ソフトはいずれ無償配付される予定であり、RIETAN~FP の行列サイズ拡張版が組み込まれるため、個人的にもその登場を心待ちにしています。胸を張って自作プログラムについて語る講師が増え、しかも NIMS に所属しておられるというのは喜ばしい限りです。

私はBコースにおける午後の講義「RIETAN-FP と周辺プログラムとの連携」で RIETAN-FP が出力するファイルを通じた ALBAsuperflipEXPO2014Dysnomia などとの連携について話します。リートベルト解析やパターン分解の枠を超えた高度な解析を通じて、粉末回折データからさらに構造情報を引き出せます。

よんどころない事情から井田 隆先生にはAコースからCコースに移って頂きました。粉末回折における新たなトレンドとしてベイズ推定による構造解析について解説されます。ベイズ推定については「構造解析におけるベイズ推定の応用」を参照してください。

「粉末X線回折講習会の歴史」に記したように、過去3回の本講習会では、A・Bコースで定員を上回る参加申込みがありました。A・Bコースの受講を希望する方は早めの参加登録をお奨めします。

本講習会は他に類を見ないほど多くの参加者を引き寄せてきましたが、来年以降も(主催者、名称、内容などを変えて)続くのか否かについては、見通しが立ちません。いずれにせよ、神楽坂キャンパスで開催し、私が企画とプロモーションにコミットするのはこれが最後となるでしょう。
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